また車検の時期がやって来た。
車の調子からみて、当然ユーザー車検である。
初めてユーザー車検を行なったのは、20数年前の事である。
丁度ユーザー車検が話題になった頃で、
陸運事務所でもそれなりに対応体制が整った頃である。
確か、ユーザー車検の窓口があったように記憶している。
今はユーザー車検も選択肢の一つとしてごく当然のようになっているが、
当時は異端者の所業の如く思われたので、全く隔世の感がある。

さて、最初にやることは
陸事の事前調査である。
とりあえず、教育用のビデオを見せてもらい
心構えを整える。
内容的に変更点は無いようだ。
続いて、現場を見学させてもらう。
邪魔にならないようにすれば、
特に拒否される事もない。
ここで気になったのだが、ドイツ車の不具合がやけに多かった事だ。
1時間程の間に、1台はハイマウントストップランプの球切れ。
ああいうのは普通LEDだからよほどひどいLEDか配線切れなのか。
もう2台は光軸ずれ。前整備をかけていないのか。ちょっと走ればずれるような車なのか?
もっとも、リトラクタブルの場合は一度ひっこめると、次はずれて出てくるらしいが。
車検当日は、前に並んでいたフォーフォーに何かあったらしく、
10分ほど検査員が走り回って確認していた。
それで要領を覚えたら、
申請用紙(¥50)を購入する。
購入場所は、別棟になっている。
印紙類もここで売っている。
自賠責の手続きもする事が出来る。
印紙はなくすと大変なので、今日は購入しない。
記入要領見本は陸事の方にあるので
そちらで記入する。
帰りにテスター業者に寄っておく。特に予約は必要ないだろうが、気分のものである。
検査スケジュールが決まったら、検査予約をおこなう。
今は、インターネットから予約ができる。
だいたい午前中の予約からうまっていく。
不具合のあった時、午後に再検査を受けるためである。
続いて、コイン洗車場に行き下回りの洗浄をおこなう。
下回り検査時に検査院がハンマーで叩いたりするため、
汚れが落ちてきては気分が悪かろうから泥、蜘蛛の巣等を落とすためである。
したがってボディは洗わない。
ただし、照明器具類、ガラス部分はガラスクリーナー等できれいにしておく。
視認性の確保である。ついでにウォッシャー液も補充しておく。
エンジンルームは雑巾で汚れをふき取る。
銘板さえ読めればよいが、たまの事である。
さて、本筋の整備を行う。
純正のまま、後付けなし、2~3万km以内なら光軸調整くらいしかやることはない。
基本的には、その為の車検である。
しかし、ユーザー車検の本質は「自己責任」などという浮ついた言いには無い。
ただ、自分の事は自分で守るだけである。
アラインメント・光軸・ブレーキ・排ガステストはテスター
業者で行う。
スピードは4WDなのでテスター
業者では行えない。
まず、エンジンフードを開ける。エアエレメント・エンジンオイル・冷却水等をチェック。
エンジンオイル、ブレーキフルード等オイルの汚れ・量をチェック。
全体に漏れ、緩み、テンション等をチェックする。
ついでにウオッシャー液も満タンにしておく。
車検の検査項目には無いが、8年目になるのでバッテリーは重要。
停車時12.2V、始動後14V、液量・質とも良好。
最近のバッテリーはストンと落ちるので普段からのチェックが重要である。
エンジン・操舵関係は良好。ブレーキ関係も特に問題なし。
20数年前の時は中古車でドラムブレーキであったため、
ブレーキシューを交換する羽目になってしまった。
整備業者の間では、ブレーキドラムの中の埃は絶対吸うなと言われていたらしいので
マスクをつけて行なったものだ。確か当時はまだアスベストが使用されていたが、
まだ問題にはなっていなかった。まあ代替品も大同小異だが。
最近はまた懲りもせず、何とかフゥィスカーだのナノ何んとかだの危なっかしくてしょうがないわ。
タイヤトレッド残・空気圧も問題なし。
最後に車の下にもぐりこみ、ボルト類を叩いて回る。腐食、漏れ等もチェック。
以前は中古車で錆がひどかったので、シャーシブラックなど吹きつけたものだが
今回は十分きれいなので必要はない。
テスター 業者でアラインメント・光軸・ブレーキ・排ガステストを行う。
光軸はたいてい狂っているので調整。
4WD幅広なので4番に並ぶ。
手前でライト類ワイパーその他
目視検査を行う。
指示が聞こえにくいので、あらかじめ順番に
リストアップしておくとよい。
今回は発煙筒をLED式のものに変更した。
使用期限がないし、テストも出来る。
何より発煙筒より安い。
下回り検査の時、画面で指示されるという事を
確認していなかったので、注意されてしまった。
最後の書類提出の際、エンジンを切ってしまい、再始動しようとしたのだが、なかなかかからない。
鞄に入れたリモコンキーが認識できなかったようだ。
なかなかトンチンカンではあったが、なんとか無事、継続ができた。
事務所で検査済シールをもらって終了である。
今回かかった費用は重量税・検査手数料・自賠責保険料・テスター料金で
およそ6万円である。もちろん走行距離が15000kmで替える部品がなかったためである。